以下の精算表を作成してください。会計年度は×1年1.1~×1年12.31として考えてください。
- 現金過不足の原因を調査したところ、通信費2,000円の計上漏れが判明した。残額は原因不明のため適切に処理する。
- 売掛金期末残高に対して2%の貸倒引当金を差額補充法により設定する。
- 仮払金の残高は収入印紙の購入代金であり、うち3,000円分が未使用である。
- 期末商品棚卸高は90,000円である。なお、売上原価は「仕入」勘定で計算している。
- 建物および備品について減価償却を行う(建物:耐用30年・残存0・定額法/備品:耐用5年・残存0・定額法)。
- 消費税の処理を行う(税抜方式)。
- 貸付金は当期首1月1日に貸し付けたもので、期間1年・年利2%、利息は未収計上する(月割)。
- 支払家賃のうち180,000円は当期7月1日から1年分を前払いしている。未経過分を月割計算する。
ヒント:論点と考え方を見る(クリックで開きます)
精算表は、試算表の金額に決算整理仕訳(修正記入)を加えて、損益計算書と貸借対照表の金額を求める表です。次の手順で進めると、ミスを減らせます。
- 決算整理事項を1つずつ仕訳にする。
- 仕訳の借方・貸方の金額を、修正記入欄の該当する勘定科目に書き込む。
- 「試算表+修正記入」で求めた金額を、収益・費用は損益計算書欄へ、資産・負債・純資産は貸借対照表欄へ移す。
- 損益計算書の差額(当期純利益または当期純損失)と、貸借対照表の差額が一致することを確認する。
帳簿上の現金残高と実際の現金有高が一致しないときに使う勘定です。決算で原因が判明した分は、その内容に応じた勘定(通信費・旅費交通費・受取利息など)へ振り替えます。原因が分からないまま残った差額は、不足なら雑損(費用)、超過なら雑益(収益)に振り替えます。決算後に現金過不足勘定の残高は残りません。
将来の貸倒れに備えて、売上債権(売掛金・受取手形)や貸付金などの期末残高に設定率を掛けた金額を、貸倒引当金として計上します。差額補充法では、期末に必要な貸倒引当金の金額から、試算表に残っている貸倒引当金の残高を差し引いた金額だけを、貸倒引当金繰入(費用)として借方に、貸倒引当金を貸方に計上します。貸倒引当金は、資産のマイナス項目として貸借対照表に表示します。
切手や収入印紙のうち、期末までに使っていない分は費用ではなく資産として扱います。購入時に通信費や租税公課(または仮払金)として処理していた場合は、未使用分を貯蔵品(資産)に振り替えます。振り替えた分だけ費用が減り、貸借対照表には貯蔵品が計上されます。
仮払金は、支払った内容や金額が確定していないときに一時的に使う勘定です。内容が確定したら、旅費交通費・租税公課などの適切な費用や、貯蔵品などの資産に振り替えて、仮払金の残高をなくします。概算払いの精算で差額を現金で受け取った場合は、その分を現金の増加として処理します。
売上原価を「仕入」勘定で計算する方法では、決算整理で、期首商品棚卸高を繰越商品から仕入へ振り替え(仕入を借方、繰越商品を貸方)、期末商品棚卸高を仕入から繰越商品へ振り替えます(繰越商品を借方、仕入を貸方)。この結果、仕入勘定の残高が売上原価(期首商品+当期仕入-期末商品)になります。
建物・備品などの固定資産の価値の減少分を、毎期の費用として計上する手続きです。定額法では、(取得原価-残存価額)÷耐用年数で1年分の減価償却費を求めます。残存価額が「取得原価の10%」のように示されている場合は、取得原価×10%を残存価額として計算します。間接法では、固定資産そのものの金額は減らさず、減価償却累計額(貸方)に計上します。期中に取得した固定資産は、使用した月数に応じて月割計算します。
税抜方式では、商品を仕入れたときの消費税は仮払消費税(資産)、売り上げたときの消費税は仮受消費税(負債)で処理しています。決算では、両者を相殺して、仮受消費税のほうが多ければ差額を未払消費税(負債)として計上します(仮払消費税のほうが多い場合は未収還付消費税)。
当期の収益として発生しているのに、まだ代金や利息を受け取っていない分は、未収収益(資産)として計上し、受取利息・受取地代などの収益を増やします。貸付金の利息は、元本×年利率×経過月数÷12 で計算します。
支払った費用のうち、翌期以降のサービスに対応する分は、当期の費用にはならないため、前払費用(資産)として繰り延べます。保険料・支払家賃などの費用を減らして、前払保険料などの前払費用を借方に計上します。月割計算では、支払った総額を対象月数で割り、翌期分の月数を掛けて求めます。
| 勘定科目 | 試算表 | 修正記入 | 損益計算書 | 貸借対照表 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 | |